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社会科教育学  吉川 幸男

私の研究

 歴史が「わかる」とはどういうことなのか。なぜ自分の生まれるはるか以前のことを「わかる」ことができるのか。このような歴史の理解に関する学習心理的な関心が、学生時代以来ずっと考え続けてきた問題意識でした。その後、1989年まで中学校・高等学校の教育現場に在職し、中学校歴史や高等学校世界史の学習指導、さらに教育実習生の指導に没頭した経験から、その問題関心は非常に実際的・臨床的なテーマでの研究になっていきました。たとえば歴史授業の学習内容をつくるとき、教師がどのような歴史書をどのように読めば、どのような歴史授業になるのか。歴史授業のための教材・史料(文字・画像)どのように構成すればどのような歴史の理解になるのか。歴史授業においてどのような「ことば」を使えばどのように歴史が理解されるのか。このような問題そのものは教育現場での臨床的な問題ですが、これらに対する考察を足がかりにして研究を進めていくと、究極的には「歴史を教える」とは何をどうすることなのかという歴史教育哲学的な問題に接近することができます。私のこれまでやってきた仕事はこのような「学校教師の日常からのアプローチ」による歴史学習指導論とでもいえるものかも知れません。


私の授業

 大学の授業だけでは面白くない、というわけで3年前、教育実習生に混じって久しぶりに中学校の授業をしました。日ごろ大学で私の授業を受けている学生にも、私自身が中学校の現場でどんな授業をするのかを見てもらいました。社会科の授業のことを大学で論じるときにも、現場の授業を客観的な対象としてではなく、自分が実践する立場になって論じてゆきたい、という考えからです。社会科教育学の授業というと、「社会科教育はこうあるべきだ」などということを観念的に論じ合うように思われがちですが、「実際の場に即し、具体的に考えよう」というのが私の授業の基本姿勢です。講義よりも演習・制作・発表活動が多いのも、社会科教育の技量などは「自分で実際にやってみる」ことを通してでないと身につかないと考えるからです。


人物紹介

 大阪人です。表面は取っ付きにくく見えますが、漫才を聴いて育ったことで「言語的レトリツク」に満ちた対話が大好き。演習はサロン的な「エスプリ」に満ち、ラテン的な猥雑さにあふれるようにしたいと思っています。

地理学研究室

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