表計算ソフトでは、定数を除いて、セル名を用いて計算式を作成して行く方法が一般的です。 セル名を参照した方が、応用性が広くて便利なのです。この章では、計算式を作成する上での基礎知識、セルの参照方法について説明をしていきます。なお、計算式を設定するときは、通常は、結果を表示するセルにイコール( = )記号を入力してから始めます。

 

 計算式の基礎

 

1-1. 数式の中に用いられる演算

 代表的な演算子に、「算術演算子」と「比較演算子」とがあります。 「算術演算子」は、記号のいくつかはキーボード上のテンキーと呼ばれている部分にありますから、それを使うと便利です。また、計算式を設定する時は、なるべく日本語入力は解除しておいた方が余計なミスを防ぐことが出来ます。

算術演算子 __________ 比較演算子
   加算 等しい
   減算 等しくない <>
   除算 より大きい
   乗算 より小さい
   べき乗 以上 >=
   パーセント 以下 <=

 この他に、複数の文字列を組み合わせて、一つの文字にする文字列演算子( & アンパサンド )やセル範囲の結合のために使われる参照演算子( : コロン または 、カンマ やスペース1つ)などがあります。参照演算子については、1-4で改めて説明をします。

 

1-2. 演算子の優先順位

 計算式は、種々の算術演算子を用いて構成されることがありますが、演算子は演算する順番が以下のように決まっています。( 以下の演算子は、便宜上全角で書いていますが、Excel上で使うときは、必ず半角文字の入力になります)

 

   %(パーセント)
   ^(べき乗)
   * あるいは / (乗算あるいは除算)
   + あるいは − (加算あるいは減算)

 

1-3. カッコによる式の結合

 計算式は、通常、左から右の順番に実行されて行きます。しかし、そのような実行順番では正しい結果が得られないことがあります。その時は、カッコを用いることによって計算の順番を変更することが出来ます。つまり、計算式の中で優先する部分をカッコで囲みます。例えば、=2+1*3 という計算式があった時、このままの状態で計算が実行されると、結果は5になります。 しかし、実際には 2+1 の部分を先に計算して、その結果に 3 を乗算しないと正しい結果が得られない時には、=(2+1)* 3 のように実行を優先したい部分をカッコで囲みます。

 

1-4. 参照演算子

 先に述べたように、表計算では、定数を除いて、生のデータそのものを指定して計算式を設定するということはほとんどありません。セル名を参照するという方法で計算式を組み立てていきます。そして、セル名の参照の方法も単一であるか連続であるか、飛び飛びのセルであるかによって演算子の指定の方法が異なります。図4-1を参照しながら説明を読んで下さい。

セル範囲( : コロン) 二つのセル参照を含め、その間にある全てのセルにより構成される一つの参照を作成する。
複数選択( ,カンマ)二つの参照を包括する一つの参照を作成する。
共通部分( スペース)二つの参照に共通するセルに対して一つの参照を作成する。

図4-1 セル参照演算子

 また、参照演算子を使用して、1行(または複数行)全体、1列(または複数列)全体を構成するセル範囲を参照することも出来ます。次の例を見て下さい。

   例:_ N列目全体 N : N
3行目全体 3 : 3
行12から行15まで 12 : 15
列Aから列Dまで A : D
ワークシート全体___ A : IV または 1 : 65536

 

1-5. 計算結果の自動修正機能

 表の中の基本データに誤入力などがある時は、その部分を修正することにより計算されている結果は、自動的に修正されるので、改めて計算を実行する必要はありません。