Mathematica の微積分への応用

演習問題を行う前に Mathematica を使うときの注意を良く読んでください.

Mathematica は微積分の計算が非常に得意です。実際、1年の時にやった微積分演習の問題のかなりの部分を解くことができます。


内容

  1. 極限値の計算
  2. 関数をグラフ表示する
  3. 微分法
  4. テイラー展開
  5. 課題

極限値の計算

次の極限を計算します。

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今度は近付ける方向によって、値の変わってくる極限を計算してみます。次の極限を計算します。

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関数をグラフ表示する

関数をグラフに描いてみることは、その関数を理解するための有力な手段となります。次の問題を考えてみましょう。

x sin (1/x) は x=0 以外の点で連続なことは明らかですから、x=0 での連続性を調べれば良いことがわかります。 -1 < x < 1 の範囲でグラフに表示してみましょう。

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原点付近で振動してて良くわかりません。-0.1 < x < 0.1 の範囲でグラフに表示してみましょう。[Graphics:98_5_web.txtgr2.gif]

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どうやら、原点で 0 に近づいていっているようです。確認してみましょう。

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定義より f(0)=0 であるので、この関数は x=0 で連続であることがわかります。

次に2変数関数を見てみましょう。まず、次の関数 f(x,y) を考えてみましょう。

これを、(-1 < x < 1, -1 < y < 1) の範囲で3次元のグラフに表示してみましょう。[Graphics:98_5_web.txtgr2.gif]

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角度を変えて眺めてみましょう。

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次の関数 f(x,y) は 原点で x,y に関して偏微分可能であるが、連続でない関数です。

これを、(-1 < x < 1, -1 < y < 1) の範囲で3次元のグラフに表示してみましょう。

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原点付近で良くわからないので、メッシュを細かくしてみます。

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角度を変えて眺めてみましょう。

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大体、わかりましたか?この関数は y = a x ( a は定数) に沿って一定値をとる関数です。等高線図を描いてみます。

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原点付近で少しゆがんでますが、等高線図が原点より放射上に出ているのがわかると思います。

次に媒介変数表示されたグラフを考えてみます。まず、次の関数を見て下さい。

これは、アステロイドと呼ばれている曲線です。この関数の dy/dx, dy^2/dx^2 を計算してみましょう。

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また

より

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よって、

がわかります。これをグラフに表示してみましょう。

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媒介変数表示された3次元の関数のグラフも表示することができます。例えば、次の関数を考えてみましょう。

この関数を 0 < t < 4 の範囲でプロットしてみます。

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次に陰関数を表示してみましょう。次の関数 f(x,y) を考えます。

陰関数をグラフ表示するためにはパッケージを良み込む必要があります。
まず次のようにして下さい。

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f(x,y)=0 を -3 < x < 3 の範囲で表示してみます。Clear[x,y] は先ほど代入した x,y の値を消しています。

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微分法

Mathematica を用いれば、複雑な微分も簡単に行なうことができます。
次の関数の微分を計算してみましょう。

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テイラー展開

微積分演習で習ったように、f(x) が a,b を含むある区間で n 階微分可能であれば、

となります.この時、もし

が満たされるならば、f(x) は

と整級数に展開できます。これをテイラー級数と呼び、この展開をテイラー展開といいます。Mathemtica にはテイラー展開を行なう関数があるので、これを使ってテイラー展開をやってみましょう。
まず、sin x を原点で x の 3 次の項までテイラー展開してみます。

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次に x の 7 次、11次の項までテイラー展開してみます。

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テイラー展開の次数が高いほど、その関数はもともとの関数に近付いていくはずです。まず、sin x と s3 を表示してみます。

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次に sin x と s7 を表示してみます。

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sin x と s11 を表示してみます。

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最後に sin x, s3, s7, s11 を表示してみます。

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テイラー展開が次第に sin x に近付いていくのがわかったと思います。
もちろん、sin x より複雑な関数もテイラー展開できます。

をテイラー展開します。(ただし、下の は自然対数)

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課題

(1)次の極限を求めよ.

(2)次の極限を求めよ

(3)次の2変数関数を (-1 < x < 1, -1 < y < 1) の範囲で3次元のグラフに表示し、等高線図を描け。また3次元のグラフで視点を変えたものを描け

(4)次の関数をプロットせよ.また (i),(ii) についてはその曲線の長さを求めよ.

ヒント:

(5)次の関数を微分せよ

(6)次の関数を原点で 3,7 次までテイラー展開せよ。またテイラー展開したものと元の関数をグラフに表示し、元の関数にどれだけ近いかを見よ